講師として、ママ層を中心にキックボクシングを教えている北濃 智子さん。趣味で習っていた格闘技のなかでキックボクシングに出会い、出産・育児をきっかけに講師の道を踏み出したといいます。インタビューでは、キックボクシング講師になった経緯や講師としてのやりがい、今後の目標について詳しくお聞きしました!
もともとは格闘技の試合を見ることが好きだったという北濃さん。もっと技を知りたい、自分もやってみたいと思ったことをきっかけに、グラップリングという寝技を使うような格闘技を習い始めたそうです。寝技を通して心を強く成長させたかったという北濃さんは、出産をするまで長く続けてきたといいます。
ーー格闘技を習っていくなかで、キックボクシングを始めたきっかけは何ですか?
北濃さん:グラップリングなどの格闘技を習い続けていくなかで、同じジムでやっていた別の格闘技のレッスンを受ける機会がありました。総合格闘技はキックもパンチも行うものなので、流れでキックボクシングをはじめてみたという感じですね。なんとなく始めたキックボクシングですが、寝技とは違った気持ちよさがあってハマりました。
ーーキックボクシングトレーナーを始めようと思った理由を教えてください!
北濃さん:初めは寝技をするような本格的な格闘技教室をしようと思っていたのですが、寝技をやりたいという人はなかなかいなかったんです。そこで、女性でも始めやすいキックボクシングができる場所を作ろうとシフトチェンジをしました。当時は子ども連れで格闘技をできるところがなく、私自身も習い事を探すのが大変でした。子どもがいるママが習い事に通えるように、ママさんたちがリフレッシュできるような場所が作れるように、子連れでできるサークルを立ち上げました。はじめは自治会館の場所を借りて生徒さんが3人でスタートしたのをよく覚えています!
産後に大好きな格闘技を再開しようとした北濃さんでしたが、育児とキックボクシングの両立ができる場所がないことに気づいたといいます。そこで、ママでも子どもと一緒に習い事に通えるような環境を作りたいと動き出したそうです。キックボクシングの講師として仕事を始めてから、新たな発見もあったと語ります。
ーー習う側から教える側に変わっていったなかで難しかったことはありますか?
北濃さん:難しいと思ったことはそんなにないのですが、新しい発見がありましたね。キックボクシングをどうやって人に教えていけばいいかなと考えたとき、こんな教え方をしたらいいのかもしれないなどアイディアが止まらなくて、自分は習う側よりも教える側の方が好きなのかもしれないと気づかされました。ミットを打ったときの反応を見たり、楽しいと笑顔になってくれたりする瞬間が好きで、そういったときにやりがいを感じますね!
ーーさまざまな場所でキックボクシング教室を展開して、変化したことはありますか?
北濃さん:キックボクシングのサークルを立ち上げてからは、自分が通っていたジムや保育園のスペースを借りしたりして、さまざまな場所で教室を展開してきました。知り合いの方を通して色々な場所でお仕事をするようになって、育児真っ只中のママさんだけだった生徒さんの層が、いまでは30代〜50代までと広がっていきました。初心者の男性の方も来るようになって、さまざまな環境にいる方とお話をする機会が増えました。あとは、感染症が流行ってしまったことにより、感染対策をするようになったのも変化ですね。県で細かく感染対策が決まっているので、それに応じて人数制限をしたり、クラスを増やしたりして運用しなければならなくなったのは大変でした。
ーー最後に北濃さんの今後の目標を教えてください!
北濃さん:いまさまざまな場所で教室を展開していて、そのなかでママさんだけでなく、もっと色々な人たちにキックボクシングの楽しさを教えたいなと思っています。今後福祉と絡めたお仕事もしていく予定なので、キックボクシングを通して不調を抱えている人も心身ともに元気にしていきたいと思っています!
埼玉県出身。キックボクシングトレーナー。2000年から趣味で総合格闘技を始め、2016年にお子さま連れお母さん向けにフィットネスサークル、ママ☆キックをスタート!現在2児の母。