ダンスや歌、お芝居などさまざまな方面での「表現」を日々極めているくまたゆうきさん。言葉だけではない表現のスタイルを突き詰めていくうちにやりたいことが広がり、今ではシンガーソングライターやダンサー、書道家、役者など多方面で活躍するようになったといいます。インタビューでは、多岐にわたる活動を並行して続けていくなかでのモチベーション管理や今後チャレンジしたいことについてお聞きしました。
ダンサーやシンガーソングライターなど、マルチに活躍するくまたゆうきさん。4歳の頃から習っていたダンスの幅を広げるため、日本女子体育大学の舞踊学専攻への進学をきっかけに石川県から上京したといいます。初めは自分が思ったり感じたりしていることを言葉で表現することが苦手で、何かに置き換えないとうまく伝えられないタイプだったというくまたさんは、ダンスを学ぶうちにもっと表現の幅を広げたいと考えたと語ります。大学2年の冬から始めた表現活動は芝居や歌、書道などあらゆる分野に広がり、今も並行して続けているといいます。
ーー未知の領域へのチャレンジをためらう人も多いと思いますが、物事を始めるときはどんなきっかけで踏み出しますか?
くまたさん:興味を持ったことに踏み出すときは、とにかく自分でどんなものなのかを調べて、周りにはあまり相談せずに飛び込んでいきますね。思い立ったらまず行動!考えるよりも飛び込もう!というタイプなので、一歩を踏み出すのに時間がかかるタイプではないと思います。今ではいろんな方面で出会った方たちからお仕事をいただくことも多くなってきて、その方たちをきっかけにお仕事が広がることもあります。最近は表現をすることだけでなく、表現に関わることを広くやっていきたいと思っているので、制作や裏方などで自分ができるものやできそうなものは、とりあえずやってみるというマインドを持ってお仕事をしています。
ーーいろんな軸を持っているなかで、苦戦したことや難しかったことはありますか?
くまたさん:5つくらいの活動をずっと並行してやっているので、これらを同じペースで継続させていくことが難しいなと思っています。活動の状況によって忙しいものとそうでないものの差が生まれることもありますが、なるべく全てを並行して続けていくことを心に留めて活動しています。芸事って心と直結している部分があるなと思ってて、忙しかったりとか感情がのらなかったりで思うようにいかないときもあるんですよね。そんな時は感情の赴くままにダンスをして発散したり、思いっきり歌ったり、別の脳に切り替えて息抜きをしています。仕事の息抜きを仕事でするといった感じですね!
自分のやりたいことにパワフルに挑み続けるくまたさん。多岐にわたる活動のなかで意識していることは、「表現を届ける側も受け取る側も心が動く表現であるかどうか」。くまたさんにしかできない表現を探求していくなかで、日頃からのインプットやさまざまな出会いは特に大切にしたいポイントだと語ります。
ーー数々の活動のモチベーションを保ち続けるためにやっていることはありますか?
くまたさん:活動を止めたり、何もやらない時間ができたりすると感情がマイナスな方向に向いてしまうので、とにかく行動し続けるということを意識しています。それぞれの活動がマンネリ化しないように、曜日でスケジュールを定めて脳を切り替えるようにしていることもモチベーションを保つための工夫かなと思っています。あとは、表現のヒントになるものをいろいろな場所から吸収すること。自分と業種が異なる人との出会いも、貴重なインプットの場として捉えるようにしています。新鮮な気持ちを持ってやわらかく物事を見てみると意外な発見があるので、活動のモチベーションになりますね。
ーー何かを表現するときに大切にしているポリシーはありますか?
くまたさん:表現する側の心が動いていないと、人の心を動かすような表現は生まれないと思っています。なので、映画や音楽などのいろいろな場所にアンテナを張って、なるべく自分の心を動かすようにしています。毎日少しずつでも自分の技術を磨き続けていけるように、日々何かを感じ続けていたいですね。常に心がホットな人間でいたいと思っています。
ーー次の一歩として挑戦したいと思っていることを教えてください!
くまたさん:まずは、いまやっている活動をスピードを落とさずに継続すること。そして、いつか自分が得意とすることが交わって新しい表現のかたちを作れたらいいなと思います。いまやっている活動が何かしらで繋がっていると思うので、自分にしかできない表現を確立していきたいですね!年齢に囚われず、どんなときもステップアップできる自分でありたいです。
石川県出身。ニソクノワラジアーティスト。シンガーソングライター、ダンサー、書道家、役者、クリエイター、チアダンスのインストラクターというさまざまな顔を持っている。座右の銘は、貪欲な人生。