3歳からお母さんと一緒に空手を始め、空手とともに生活をしてきたという蓮見泰青さん。幼い頃は、憧れのヒーローのようになれると夢をみて空手の腕を磨いていたといいます。小学生の時に大会で入賞し、空手の楽しさを再確認したのをきっかけに、更なる高みを目指して邁進していったと語ります。今回は、蓮見さんの幼少期の空手への気持ちや挫折経験、将来の目標についてお聞きしました!
蓮見さんが空手を始めたのは、物心がつく前の3歳の時。お母さんと一緒に道場に入門し、幼い頃から空手が生活の一部にあったといいます。空手と共に成長してきた蓮見さんですが、幼少期は空手のおもしろさになかなか気づくことができずに苦労したのだとか。そんな蓮見さんの転機となったのが、小学5年生で挑んだ公式戦。この大会で優勝したのをきっかけに、どんどん空手を極めていったと語ります。
ーー幼少期から空手を始めたとのことですが、当時の空手に対する思いを聞かせてください!
蓮見さん:3歳のころ、お母さんに連れられて流れるままに空手をスタートしました。好きだった特撮ヒーロー番組に空手をやっているという役柄の人がいて、その人に憧れて空手をやっていました。空手を頑張っていればいつか憧れのヒーローになれるだろうと思い続けて稽古をしていたのですが、学年が上がるにつれて現実がわかってきて、『なんで空手を頑張っているんだろう』と思うことが多くなったんです。憧れのヒーローにはなれないし、試合の成績も伸びないし、小学校3〜4年生の頃はどちらかというと空手が嫌いだったのかもしれません。
ーー大会に多く出場されてきたとのことですが、空手を極めようと思ったきっかけは何ですか?
蓮見さん:空手のおもしろさがわからないままいろんな試合に出ていたのですが、小学5年生の時に初心者向けの大会に出場しました。道場のなかでの大会では何度か入賞経験があったのですが、公式戦で優勝したのはこの大会が初めてでした。この大会に出場する前は惰性で毎日道場に通っていた感じだったのですが、優勝して初めて空手ともっと真剣に向き合おうと思いました。初心者大会で優勝して空手の楽しさに気づけたのは、自分のなかで転機だったなと思います。
公式戦の初優勝をきっかけにめきめきと実力をあげていった蓮見さんは、中学生になっても難易度の高い試合に挑んでいきます。中学時代は世界大会や全日本大会などで好成績を残していたという蓮見さん。一見スムーズに見える成長のその裏には、大きな挫折や弛まぬ努力があったと語ります。
ーー大会に多く出るようになった選手人生でつらかったことや、挫折した経験はありますか?
蓮見さん:小学校6年生でロシア国際大会にでて、初めて海外の選手と試合をしました。当時は国内でいい成績を取り続けていたため、国際大会でも余裕で入賞するんだろうなと思っていたんです。しかし、いざ戦ってみると骨格の違う世界の選手の勢いや力に圧倒されて、初戦で敗退してしまいました。このままじゃだめだと気づいて練習を重ねてた翌年、今度は世界大会の決勝戦で壁にぶつかりました。なんと日本人同士での対決になったんです。優勝へのプレッシャーを感じるよりも気楽にいこうという気持ちを持って試合に挑んだ結果、40秒くらいであっさりノックアウトされてしまったんですよね。こんなにあっさり負けるなんて思っていなかったので、とても悔しかったのを覚えています。
ーー世界大会での挫折を乗り越えるために頑張ったことはありますか?
蓮見さん:世界大会で敗北してから、とにかく練習に打ち込みました。師範が『ライバルと同じ練習量ではなく、ライバルを超えるつもりで、自分が頑張れる少し先まで頑張りなさい。』と教えてくださったので、自分の限界を少しずつ伸ばすことを意識しました。そんな練習漬けの日々の後、中学3年生の全日本大会の決勝戦で世界大会の決勝で当たった宿敵と再び戦うことになったんです。一度負けた相手と戦うことになりましたが、『あの練習をこなした自分なら大丈夫だ』と思いながら試合に挑んだところ、ライバルに勝利し初めて全日本大会で優勝することができました。日々の練習が自信に変わることを実感した瞬間でしたね。
ーー将来の夢についていろいろと考える時期だと思いますが、蓮見さんの今後の目標を教えてください!
蓮見さん:お父さんが歯科医師ということもあって、小さいころからぼんやりと『自分も歯科医師になりたいな』と思っていました。今は大学の歯学部に通って、歯科医師を目指して勉強しています。いつか歯科医師になるという夢を叶えたら、家族をハワイに連れて行きたいと思っています。あとは、空手も続けながら後輩の指導もしていきたいですね。自分を育ててくれた環境に感謝をして、恩返しできるように、勉強を頑張っていきたいです!
埼玉県出身。大学生。3歳から極真空手を始め、中高生ユース選手時には全日本大会優勝、KWU世界大会準優勝などの実績有り。大学では歯学部で歯科医師を目指して勉強中。